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専門家コラム2026-05-29最終更新:2026-06-196

歯のクリーニング(PMTC)の費用と頻度|保険・自費の違い

監修:現役の歯科医師

臨床経験をもとに本音でお伝えします|監修・編集方針を見る ›

歯のクリーニング(PMTC)の費用と頻度|保険・自費の違い

歯のクリーニング(PMTC)の費用と頻度|保険・自費の違いをやさしく解説

こんにちは。歯科医師です。患者さんから「歯のクリーニングって、いくらかかるの?」「どのくらいの頻度で通えばいいの?」というご質問をよくいただきます。さらに「保険でできるものと自費のものって、何が違うの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、歯のクリーニング、とくにPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)について、費用や頻度、保険と自費の違いをわかりやすくお伝えします。

そもそもPMTCってなに?

PMTCとは、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具やペーストを使って、歯の表面に付着したバイオフィルム(細菌のかたまり)や着色汚れを徹底的に取り除くプロのクリーニングのことです。

毎日の歯みがきだけでは、どうしても落としきれない汚れがあります。それを定期的にプロの手で取り除くことで、むし歯や歯周病の予防につながります。

歯石取りとPMTCは違うの?

はい、少し違います。簡単にまとめると以下のとおりです。

  • スケーリング(歯石取り):硬く石灰化した歯石を除去する処置
  • PMTC:バイオフィルムや着色を、ペーストとブラシ・ラバーカップで磨き上げる処置

実際の歯科医院では、両方を組み合わせて行うことが多いです。

気になる費用の目安|保険と自費でこう違います

結論からお伝えすると、「歯周病の治療・予防」として行う場合は保険適用、「美容・予防目的のみ」のクリーニングは自費になることが多いです。

区分 費用の目安(1回あたり) 内容
保険適用 約3,000〜4,000円(3割負担) 歯周病検査+スケーリング+簡単な清掃。診断に基づく治療として実施
自費(PMTC) 約5,000〜15,000円 歯科医院独自のメニュー。時間をかけて全顎を丁寧に磨き上げる
自費(エアフロー等) 約8,000〜20,000円 細かなパウダーで着色・バイオフィルムを効率よく除去

※費用は地域や歯科医院によって差があります。受診前に必ず料金を確認しましょう。

なぜ自費のほうが高いの?

自費のクリーニングは、時間(多くは60〜90分)をしっかり確保し、専用機器や薬剤、フッ素塗布、口腔内写真の撮影などを含めて行うことが多いためです。「治療」というより「メンテナンス」として、より丁寧に対応してもらえると考えるとわかりやすいでしょう。

どのくらいの頻度で通えばいい?

結論としては、3〜6か月に1回がおすすめです。患者さんのお口の状態によって最適な間隔は変わります。

  1. 歯周病リスクが高い方・喫煙者:2〜3か月に1回
  2. 一般的な成人:3〜4か月に1回
  3. お口の状態が安定している方:6か月に1回

歯周病の原因となるバイオフィルムは、除去してもおよそ3か月で再形成されると言われています。そのため、3〜6か月ごとのプロケアが理想的です。

1回の治療期間・通院回数の目安

初めて歯科医院に行く場合は、いきなりクリーニングだけ、というわけにはいかないことも多いです。

  • 1回目:問診・お口の検査・レントゲン撮影(30〜60分)
  • 2回目以降:歯石取り・PMTC(30〜60分×1〜3回)
  • メンテナンス:3〜6か月ごとに1回(30〜60分)

歯周病が進行している方は、上下のお口を数回に分けて治療するため、初回の治療完了まで1〜2か月程度かかることもあります。

保険と自費、どちらを選べばいい?

「結局どっちがいいの?」というご質問にお答えするなら、まずは保険診療で始めてみるのがおすすめです。歯科医師の診断のもとで、必要な処置を受けることができます。

そのうえで、以下のような方は自費のPMTCも検討してみてください。

  • 着色汚れ(ステイン)が気になる方
  • より時間をかけて丁寧にケアしてほしい方
  • ホワイトニング前後のケアをしたい方
  • インプラントや矯正治療中で、より高度な清掃が必要な方

大切なお願い

この記事は一般的な情報をお伝えするものです。お口の状態は一人ひとり異なり、最適なクリーニングの内容や頻度も人それぞれ違います。具体的な治療方針については、必ずかかりつけの歯科医師にご相談ください。

まとめ

  • 保険のクリーニングは1回約3,000〜4,000円、自費は5,000〜20,000円が目安
  • 頻度は3〜6か月に1回が基本
  • 美容目的・予防目的なら自費、治療目的なら保険が中心
  • 定期的なプロケアが、むし歯・歯周病予防の近道です

お口の健康は、全身の健康にもつながっています。「最近歯医者さんに行っていないな」と思った方は、ぜひ一度プロのクリーニングを受けてみてくださいね。


参考情報

  • 厚生労働省「e-ヘルスネット:歯周病の予防」
    https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
  • 日本歯科医師会「テーマパーク8020:歯のクリーニング・歯石除去」
    https://www.jda.or.jp/park/
  • 日本歯周病学会「歯周病患者における歯周治療のガイドライン」
  • Axelsson P, Lindhe J. "Effect of controlled oral hygiene procedures on caries and periodontal disease in adults." J Clin Periodontol.

🔬 専門家のひとこと|歯科医師より

自分では確実な歯みがきは難しいものです。定期検診でプロのケアを受けることが,結局は健康を維持でき,費用も一番かかりません。目安は1回3,000円ほどです。

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。