子どもの歯並び矯正|何歳から?費用と治療の流れ
監修:現役の歯科医師
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「うちの子の歯並び、ちょっと気になるけれど、矯正っていつから始めればいいの?」
「費用はどれくらいかかるの?保険はきくの?」
お子さんを持つ親御さんから、診療室で本当によくいただくご質問です。今回は、歯科医師の立場から、小児矯正の開始時期・費用・治療の流れについて、できるだけわかりやすくお話しします。
1. 子どもの歯並び矯正は何歳から始めるべき?
結論からお伝えすると、多くのお子さんで「6〜10歳ごろ」が矯正相談のベストタイミングです。ただし、症状によって最適な開始時期は異なります。
小児矯正は「2つのステージ」に分かれます
- 第1期治療(おおよそ6〜10歳):乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」に行う治療。あごの成長を利用して、土台となる骨格や歯列のスペースを整えます。
- 第2期治療(おおよそ12歳以降):永久歯が生えそろってから、ワイヤーやマウスピースで歯を一本一本きれいに並べる治療です。
早めに相談したほうがよいケース
- 受け口(下のあごが前に出ている)→ 3〜5歳でも相談を
- 指しゃぶり・口呼吸・舌の癖がある
- 前歯が極端に出ている、デコボコしている
- あごが左右にずれている
特に受け口は、早期介入で骨格的な改善が期待できる代表的なケースです。「まだ早いかな」と思っても、一度ご相談されることをおすすめします。
2. 費用の目安|保険はきくの?
ここが、親御さんが一番気になるところですよね。正直にお伝えします。
子どもの歯並び矯正は、原則として「自費診療(保険適用外)」です。見た目の改善を目的とした矯正は、健康保険の対象外と定められています。
費用の目安(自費診療)
| 治療内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 初診相談料 | 無料〜5,000円 |
| 精密検査・診断料 | 3〜6万円 |
| 第1期治療(小児矯正) | 15〜40万円 |
| 第2期治療(本格矯正) | 30〜80万円 |
| 調整料(毎月) | 3,000〜5,000円 |
保険適用になる例外ケース
以下のような場合は健康保険が適用されます。
- 厚生労働大臣が定める「先天性疾患」(口唇口蓋裂など指定の疾患)に伴う咬み合わせ異常
- 顎変形症(外科手術が必要な重度のあごのずれ)
また、矯正治療費は医療費控除の対象となる場合が多くあります。確定申告で税負担が軽くなる可能性があるので、領収書は必ず保管してくださいね。
3. 治療期間の目安
- 第1期治療:1〜3年(装置使用は1〜2年、その後経過観察)
- 第2期治療:2〜3年(その後、保定期間として1〜2年)
「思ったより長い…」と感じるかもしれませんが、子どもの成長を活かしながら進めるため、無理のないペースで行います。
4. 治療の流れ
- 初診相談:お悩みをうかがい、お口の中を簡単に拝見します。
- 精密検査:レントゲン・歯型・口腔内写真などを撮影。
- 診断・治療計画の説明:費用・期間・装置の種類を詳しくご説明します。
- 治療開始:装置の装着・調整を継続。
- 保定期間:歯並びを安定させるため、リテーナー(保定装置)を使用。
5. よく使われる装置の例
- 拡大床(プレート):あごを広げてスペースを作る装置
- ムーシールド・プレオルソ:受け口や口呼吸の改善に使うマウスピース型装置
- ヘッドギア:上あごの成長をコントロール
- 小児用マウスピース矯正:取り外し可能で目立ちにくい
6. 親御さんに知っておいてほしいこと
矯正治療は「やればやるほどいい」というものではありません。お子さんの協力度・成長段階・癖によって結果が大きく変わります。装置を嫌がる時期もあるかもしれませんが、無理強いせず、歯科医院と相談しながら進めることが大切です。
また、ネットやSNSの情報だけで判断するのは危険です。お子さん一人ひとり、お口の状態は本当に違います。気になる症状がある場合は、必ず歯科医師にご相談ください。セカンドオピニオンを求めることも、まったく失礼ではありません。
まとめ
- 小児矯正の相談は6〜10歳が目安。受け口は早めに。
- 費用は原則自費。第1期で15〜40万円、第2期で30〜80万円が目安。
- 治療期間は数年単位。あせらず、お子さんのペースで。
- 気になることは、まず歯科医院で相談を。
参考情報
- 厚生労働省「医療費控除の対象となる医療費」
https://www.mhlw.go.jp/ - 日本歯科医師会「テーマパーク8020 ─ 矯正歯科について」
https://www.jda.or.jp/ - 公益社団法人 日本矯正歯科学会「一般の皆さまへ」
https://www.jos.gr.jp/ - 日本小児歯科学会「子どもたちの口と歯の質問箱」
https://www.jspd.or.jp/ - Proffit WR, Fields HW, et al. "Contemporary Orthodontics" 6th ed., Elsevier.
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。実際の治療判断は、必ずかかりつけの歯科医師・矯正歯科医にご相談ください。
🔬 専門家のひとこと|歯科医師より
インプラントやマウスピース矯正は,適応症と患者さんのデンタルIQが必要です。やたらに勧める歯医者は危険。治療方針をしっかり説明する歯科医院を選んでください。
⚕️ 医療情報についてのご注意
本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。
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