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専門家コラム2026-05-225

歯が割れた・欠けた!すぐ歯医者に行くべき?緊急度の判断基準

監修:現役の歯科医師

臨床経験をもとに本音でお伝えします|監修・編集方針を見る ›

歯が割れた・欠けた!すぐ歯医者に行くべき?緊急度の判断基準

歯が割れた・欠けた!すぐ歯医者に行くべき?緊急度の判断基準

こんにちは、歯科医師です。「硬いものを噛んだら歯がカケた!」「転んで前歯が折れた!」——こんなトラブルは、ある日突然やってきますよね。慌てて鏡を見ながら、「これってすぐに歯医者に行くべき?それとも様子を見ても大丈夫?」と不安になる方は本当に多いです。

この記事では、歯が割れた・欠けたときの緊急度の判断基準を、わかりやすくお伝えします。費用や治療期間の目安もまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

まずは落ち着いて!歯の「割れ方」をチェック

ひとことで「歯が欠けた」といっても、状態によって緊急度はまったく違います。鏡を見たり、舌でそっと触ったりしながら、まずは次のポイントを確認してみましょう。

  • 欠けた部分の大きさ(ほんの先端だけ?大きく割れた?)
  • 痛みの有無や強さ
  • 歯の中から赤い部分(神経)が見えていないか
  • 出血しているか
  • 歯がグラグラしていないか
  • 冷たい水や空気がしみるか

緊急度レベル別・対処法の目安

レベル状態対応の目安
★★★ 高歯が大きく割れ、赤い神経が見える/激痛/大量出血/歯が抜けたすぐに歯科へ(当日・夜間救急も検討)
★★ 中欠けた部分は大きいが痛みは軽い/しみる症状あり/グラつきあり1〜3日以内に受診
★ 低先端がほんの少し欠けた/痛みなし/しみない1〜2週間以内に受診

特に急いでほしいケース

歯の中心にある赤やピンクの部分が見えている場合、それは「歯髄(しずい)=神経」が露出している可能性があります。放置すると細菌感染が起きて、神経を取らなければならなくなることも。できれば当日中に受診してください。

また、転倒などで歯がまるごと抜けてしまった場合は、抜けた歯を牛乳か歯の保存液に浸け、30分以内に歯科医院へ持参すると元に戻せる可能性が高まります(日本外傷歯学会推奨)。

応急処置として自宅でできること

  1. うがいで口の中をやさしく清潔に
  2. 出血があれば清潔なガーゼで10〜15分圧迫
  3. 欠けた歯のかけらは捨てずに牛乳か保存液に入れて保管
  4. 痛みがあれば市販の鎮痛剤を使用
  5. 欠けた部分が鋭く舌や頬を傷つけそうなら、薬局で売っている「歯科用ワックス」で一時的に保護

※ご自身で接着剤などを使うのは絶対にやめてくださいね。歯の組織を傷めたり、後の治療を難しくしたりする原因になります。

治療法と費用・期間の目安

1. 小さく欠けた場合:レジン(白い樹脂)で修復

  • 保険適用:1本あたり1,500〜3,000円程度(3割負担時)
  • 治療期間:多くは1回・30分ほどで終了

2. 大きく欠けた場合:詰め物・かぶせ物

  • 保険適用(銀歯・CAD/CAM冠など):3,000〜8,000円程度
  • 自費(セラミック等):1本あたり5万〜15万円程度
  • 治療期間:2〜4回・2〜4週間ほど

3. 神経まで達した場合:根管治療+かぶせ物

  • 保険適用:合計で5,000〜15,000円程度
  • 自費(精密根管治療+セラミック):10万〜25万円程度
  • 治療期間:4〜8回・1〜3か月

4. 歯根まで割れた場合:抜歯+補綴(ブリッジ・インプラント等)

  • 保険ブリッジ:1万〜3万円程度/自費インプラント:30万〜50万円程度
  • 治療期間:数か月〜半年以上

※費用はあくまで目安です。お口の状態や医療機関によって変わります。

「様子を見る」は危険です

「痛くないから大丈夫」と放置してしまうと、欠けた部分から虫歯が進行したり、ヒビが広がって最終的に抜歯になることも珍しくありません。早く治療を始めるほど、歯を残せる可能性が高く、費用も抑えられます。

最後に

歯が割れた・欠けたときは、ご自身で判断しすぎず、できるだけ早く歯科医院に連絡することが大切です。電話で症状を伝えれば、緊急性についてアドバイスをもらえることも多いですよ。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。実際の診断・治療方針については、必ず歯科医師にご相談ください。

参考情報

  • 厚生労働省「歯科口腔保健の推進」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000067990.html
  • 日本歯科医師会「テーマパーク8020」
    https://www.jda.or.jp/park/
  • 日本外傷歯学会「歯の外傷ガイドライン」
    https://www.jadt.jp/
  • 日本歯内療法学会「一般のみなさまへ」
    https://www.jea.gr.jp/
  • International Association of Dental Traumatology (IADT) Guidelines, 2020

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。