親知らずの抜歯|痛みはどのくらい?費用・期間・タイミング
監修:現役の歯科医師
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親知らずの抜歯|痛みはどのくらい?費用・期間・タイミング
こんにちは、歯科医師です。今回は、多くの患者さんから質問をいただく「親知らずの抜歯」について、できるだけわかりやすくお話しします。「痛そう」「費用はいくらかかるの?」「いつ抜けばいいの?」といった素朴な疑問に、正直にお答えしていきますね。
そもそも親知らずって何?
親知らず(智歯/第三大臼歯)は、10代後半〜20代前半に一番奥に生えてくる歯です。現代人は顎が小さくなっている傾向があり、まっすぐ生えるスペースが足りず、斜めや横向きに埋まってしまうことが少なくありません。
まっすぐ生えてしっかり噛めているなら、必ずしも抜く必要はありません。問題は「中途半端に生えている」「歯ぐきに半分埋まっている」ようなケースです。
こんな親知らずは抜歯を検討します
- 繰り返し腫れる・痛む(智歯周囲炎)
- 手前の歯を押して虫歯や歯並びの乱れを起こしている
- 歯ブラシが届かず虫歯になっている
- 嚢胞(のうほう)や腫瘍の原因になっている
- 矯正治療やインプラント治療の妨げになる
気になる「痛み」はどのくらい?
抜歯中の痛み
局所麻酔をしっかり効かせるため、抜歯中に強い痛みを感じることはほとんどありません。「グッと押される感覚」や「振動」は伝わりますが、痛みではないことが多いです。
抜歯後の痛み・腫れ
痛みのピークは抜歯当日〜翌日、腫れのピークは2〜3日後にやってきます。多くの方は処方された鎮痛剤(ロキソプロフェンなど)で十分コントロールできます。
| 抜歯のタイプ | 痛みの目安 | 腫れの目安 |
|---|---|---|
| まっすぐ生えた上の親知らず | 軽い(1〜2日) | ほぼなし |
| まっすぐ生えた下の親知らず | 中程度(2〜4日) | 軽度 |
| 横向き・埋伏した下の親知らず | やや強い(3〜7日) | はっきり腫れることも |
費用の目安(保険適用です)
親知らずの抜歯は原則として保険適用です。3割負担の場合、目安は以下の通りです。
- まっすぐ生えた親知らず:約1,500〜2,500円
- 歯ぐきに少し埋まっている:約2,000〜3,500円
- 完全に埋まっている・横向き:約3,500〜5,000円
- その他、初診料・レントゲン・CT・投薬料など:合計で2,000〜5,000円程度上乗せ
大学病院や口腔外科でCT撮影を行う場合は、トータルで6,000〜10,000円程度になることが一般的です。なお、静脈内鎮静法など特別な麻酔を希望すると自費となり、別途20,000〜50,000円ほどかかることがあります。
治療期間の目安
- 抜歯当日:処置は15〜60分程度
- 抜歯後1週間:抜糸(縫合した場合)。腫れや痛みはこの頃にはほぼ落ち着きます
- 抜歯後1ヶ月:歯ぐきが閉じ、日常生活はまったく問題なくなります
- 抜歯後3〜6ヶ月:骨が完全に再生
4本まとめて抜きたい場合は、左右に分けて2回、あるいは上下に分けて2〜4回に分けて行うことが多いです。
抜歯のベストタイミングは?
結論から言うと、10代後半〜20代前半が最も体への負担が少ないとされています。理由は以下の通りです。
- 歯根がまだ完全にできあがっておらず、抜きやすい
- 骨が柔らかく、回復が早い
- 全身的な持病が少なく、リスクが低い
30代・40代以降でも抜歯は可能ですが、骨が硬くなるぶん時間がかかったり、回復にやや日数がかかったりする傾向があります。妊娠を考えている女性は、妊娠前に問題のある親知らずを処置しておくと安心です。
抜歯後に気をつけたいこと
- 抜歯当日はうがいをしすぎない(かさぶたが取れてドライソケットの原因になります)
- 当日の入浴・飲酒・激しい運動は避ける
- 処方された抗生物質は最後まで飲み切る
- 強い痛みが3日以上続く、出血が止まらない場合はすぐ受診
まとめ
親知らずの抜歯は、「怖い」というイメージが先行しがちですが、現代の歯科医療では痛みも費用も予測可能で、コントロールしやすい治療です。気になる症状があれば早めに相談し、ご自身の親知らずの状態をレントゲンで確認してもらうことが第一歩になります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。実際の診断・治療方針は患者さんによって異なりますので、必ずかかりつけの歯科医師にご相談ください。
参考情報
- 厚生労働省「歯科診療報酬点数表」
https://www.mhlw.go.jp/ - 公益社団法人 日本歯科医師会「テーマパーク8020:親知らず」
https://www.jda.or.jp/park/ - 公益社団法人 日本口腔外科学会「口腔外科相談室:埋伏歯(親知らず)」
https://www.jsoms.or.jp/public/ - 日本口腔外科学会編「口腔外科ハンドマニュアル」
- National Institute for Health and Care Excellence (NICE) Guidance on the Extraction of Wisdom Teeth
⚕️ 医療情報についてのご注意
本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。
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