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専門家コラム2026-05-185

歯周病の治療費と期間|保険適用の範囲と通院回数の目安

監修:現役の歯科医師

臨床経験をもとに本音でお伝えします|監修・編集方針を見る ›

歯周病の治療費と期間|保険適用の範囲と通院回数の目安

歯周病の治療費と期間|保険適用の範囲と通院回数の目安

こんにちは。歯科医師です。歯科医院で「歯周病ですね」と言われたとき、多くの患者さんがまず心配されるのが「治療費はいくらかかるの?」「どのくらい通えばいいの?」という現実的な疑問です。今回は、歯周病治療の費用と期間について、保険適用の範囲も含めてわかりやすくお伝えします。

歯周病治療の基本的な流れ

歯周病の治療は、症状の重さによって段階的に進めていきます。まずは全体像を把握しておきましょう。

  1. 検査・診断(歯周ポケットの測定、レントゲン撮影など)
  2. 歯周基本治療(歯石除去、ブラッシング指導など)
  3. 再評価検査
  4. 歯周外科治療(必要な場合のみ)
  5. メインテナンス(定期管理)

この流れは「歯周病治療のガイドライン」に沿ったもので、軽度から重度まで基本は共通しています。

気になる治療費の目安|保険適用か自費か

保険適用される治療

うれしいことに、歯周病治療の多くは健康保険が適用されます。3割負担の方の窓口での支払い目安は以下のとおりです。

治療内容 3割負担での費用目安
初診・歯周検査 約3,000〜4,000円
スケーリング(歯石除去・全顎) 約2,000〜3,000円
SRP(歯ぐきの奥の歯石除去・1ブロック) 約1,000〜1,500円
歯周外科手術(1歯あたり) 約2,000〜4,000円
メインテナンス1回 約3,000〜4,000円

軽度〜中等度の歯周病の場合、基本治療が終わるまでのトータルでおおよそ1万円〜2万円程度に収まることが多いです。

自費(自由診療)になる治療

一方で、以下のような治療は保険適用外(自費診療)となります。

  • 歯周組織再生療法(リグロス®を除くエムドゲイン®などの一部材料):1歯あたり5万〜15万円程度
  • 骨移植材を使った再生療法:5万〜20万円程度
  • レーザー治療(自費で行う場合):1回数千円〜数万円
  • 歯周病予防に特化した自費メインテナンス:1回5,000〜15,000円

なお、近年保険導入された再生医療材料「リグロス®」を使った再生療法は、条件を満たせば保険適用が可能です。費用については治療前に必ず歯科医院で見積もりを確認しましょう。

治療期間と通院回数の目安

「いつ終わるの?」というご質問も多いです。重症度別の目安をまとめました。

重症度 通院回数の目安 治療期間
軽度(歯肉炎〜軽度歯周炎) 3〜5回 1〜2か月
中等度 6〜10回 3〜6か月
重度(外科処置を含む) 10回以上 6か月〜1年以上

治療終了後も3〜6か月に1回のメインテナンス通院が推奨されます。歯周病は再発しやすい病気ですので、ここが一番大切なポイントです。

費用を抑えるための3つのポイント

  1. 早期に受診する:軽度のうちなら治療回数も費用も最小限ですみます。
  2. セルフケアを徹底する:歯科医院で習ったブラッシングを毎日続けることで、治療効果が高まり通院回数も減ります。
  3. メインテナンスを欠かさない:定期管理を続ける方は、続けない方に比べて将来の治療費が大幅に少なくなることが研究でも示されています。

こんなときは早めに歯科医院へ

  • 歯みがきのとき血が出る
  • 朝起きたとき口の中がネバつく
  • 歯ぐきが赤く腫れぼったい
  • 口臭が気になる
  • 歯が長くなったように見える

これらは歯周病のサインかもしれません。「まだ大丈夫」と思って放置すると、結果的に治療期間も費用も大きくふくらんでしまうことがあります。

最後に

歯周病治療は決して「高額で長期間」というわけではなく、早期に取り組めば保険診療の範囲内で十分対応できます。ただし、症状や治療方針は一人ひとり異なります。本記事の内容はあくまで一般的な目安ですので、ご自身の治療内容や費用については、必ずかかりつけの歯科医師にご相談ください。

お口の健康は、全身の健康にもつながる大切なものです。気になる症状があれば、ぜひ早めに歯科医院の扉を叩いてみてくださいね。

参考情報

  • 厚生労働省「歯科診療報酬点数表」(最新版)
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病」
  • 日本歯科医師会「テーマパーク8020|歯周病」
  • 日本歯周病学会「歯周病患者における歯周治療のガイドライン2022」
  • Axelsson P, et al. "The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults." J Clin Periodontol. 2004

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。