歯ぎしりで歯が欠けた!ナイトガードの費用と効果
監修:現役の歯科医師
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歯ぎしりで歯が欠けた!ナイトガードの費用と効果
「朝起きたら、奥歯がカケていた…」「家族に歯ぎしりがうるさいと言われた」——そんなお悩みで来院される患者さんは、実はとても多いのです。歯ぎしりは無意識のうちに起こるため、自分では気づきにくく、気がついたときには歯が欠けていたり、しみるようになっていたり…。
この記事では、歯科医師の立場から、歯ぎしりで歯が欠けてしまったときの対処法と、予防に効果的な「ナイトガード(マウスピース)」の費用や効果について、やさしく解説していきます。
歯ぎしりで歯が欠けるのはなぜ?
就寝中の歯ぎしりでは、なんと自分の体重以上の力(50〜100kg)が歯にかかると言われています。食事中にかかる力(10〜30kg程度)の何倍もの負担が、毎晩何時間も続けば、歯がすり減ったり、欠けたりするのも無理はありません。
歯ぎしりが招く主なトラブル
- 歯の先端が欠ける・ヒビが入る
- 詰め物や被せ物が外れる
- 知覚過敏(冷たいものがしみる)
- 顎関節症(顎が痛い、開きにくい)
- 頭痛・肩こり
- 歯周病の悪化
歯が欠けてしまったらどうする?
まずは、できるだけ早く歯科医院を受診してください。欠けが小さければ、その日のうちにレジン(白い樹脂)で修復できることも多いです。ただし、欠けが大きい場合や神経まで達している場合は、被せ物や根の治療が必要になることもあります。
そして、欠けた原因が歯ぎしりであるならば、修復と同時に「再発予防」を考えることがとても大切です。せっかく治しても、また同じ力がかかれば、別の歯がまた欠けてしまうからです。
ナイトガード(マウスピース)とは?
ナイトガードは、就寝中に装着するマウスピースのことです。上の歯(または下の歯)にかぶせるように装着し、歯ぎしり・食いしばりの力を分散・緩和します。
ナイトガードの効果
- 歯のすり減り・欠けを防ぐ(一番大きなメリット)
- 詰め物・被せ物の脱離や破損を防ぐ
- 顎関節への負担を軽減する
- 朝起きたときの顎のだるさが軽くなる
- 歯周組織へのダメージを抑える
ただし、ナイトガードは「歯ぎしりそのものを治す装置」ではなく、歯や顎を守るための“鎧(よろい)”とイメージしてください。
ナイトガードの費用はどのくらい?
ナイトガードには大きく分けて「保険適用」と「自費(自由診療)」の2種類があります。
| 種類 | 費用の目安(3割負担) | 特徴 |
|---|---|---|
| 保険適用のナイトガード | 約3,000〜6,000円 | 軟性のソフトタイプが多い。多くの方に適応。 |
| 自費のナイトガード | 約10,000〜50,000円 | ハードタイプや咬合調整付きなど、症状に合わせて精密に作製。 |
多くの患者さんは、まず保険適用のナイトガードから始められます。歯ぎしりや顎関節症の診断があれば保険が適用されるので、費用面の負担はそれほど大きくありません。
治療期間の目安
- 初診・診査:30分〜1時間(歯ぎしりの状態確認、歯型取り)
- 製作期間:約1〜2週間
- 装着・調整:15〜30分(噛み合わせを微調整)
- 経過観察:数週間〜数か月ごとに来院
最初の作製から使い始めるまでは、おおよそ2〜3週間と考えてください。その後も、ナイトガードのすり減り具合や噛み合わせの変化をチェックするために、定期的なメンテナンスをおすすめします。一般的には2〜5年程度で作り替えが必要になります。
ナイトガードを長持ちさせるコツ
- 外したら水洗いして、専用ケースに保管
- 熱湯は変形の原因になるのでNG
- 週に1〜2回は入れ歯洗浄剤などで清潔に
- 違和感や穴あきがあれば早めに歯科で相談
ナイトガード以外にできること
歯ぎしりはストレス・睡眠の質・噛み合わせ・生活習慣など、さまざまな要因が絡みます。ナイトガードと並行して、次のような工夫もおすすめです。
- 就寝前のカフェイン・アルコールを控える
- 入浴やストレッチでリラックスする時間を作る
- 日中に「上下の歯を離す」ことを意識する(TCH対策)
- 枕の高さを見直す
最後に:自己判断は禁物です
市販のマウスピースもありますが、合わないものを使い続けると、かえって顎関節を痛めたり、噛み合わせが狂ったりすることがあります。歯が欠けた・しみる・顎が痛むなどの症状がある方は、必ず歯科医師にご相談ください。お一人おひとりに合った治療法を一緒に考えていきましょう。
参考情報
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「ブラキシズム(歯ぎしり)」
- 日本歯科医師会「テーマパーク8020」歯ぎしり・食いしばり
- 日本顎関節学会「顎関節症の診療ガイドライン」
- Lobbezoo F, et al. International consensus on the assessment of bruxism. Journal of Oral Rehabilitation, 2018.
- 日本補綴歯科学会「ブラキシズムの診療ガイドライン」
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状や治療内容については、必ずかかりつけの歯科医師にご相談ください。
⚕️ 医療情報についてのご注意
本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。
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